本日は製品としての安定性の話です。

どういうことかというと、オイルってベースオイルに様々な添加剤を混ぜて作られてるのですが、その製造されたオイルが長期的に保存した時に変化が起きてしまうかもしれない。
なにも起きなければ安定性が高く、変化が起きてしまったら安定性が低いという事です。

安定性が低いといえる変化の具体例を以下に挙げてみます。

1.製品の底に沈殿物が発生する

2.製品が上層と下層に分かれて色の変化が見れる。

3.濁りが発生している。
等があげられます。

まぁこれらが全て悪いというわけではないんですよね。
例えば
1が起きやすい例として、ハイスペックなオイルの場合は成分の反応が起きやすい材料を緻密な組み合わせで作るので多少は沈殿が起きてしまうことがある。2も3も同じことが言えることが多いですね。
ハイスペックなものを作ろうとすると安定性が低くなることが多いです。下に沈殿してるオイルの写真載せてますがそれがいい例です。

製品を作る上でけっこう色々な事がおきます。
添加剤がとけづらいもの
添加剤がとけてもすぐに分離してしまうもの
添加剤がとけて成分的に安定しているもの
等々あるわけです。
処方を組む段階である程度は組み合わせで変化は読めることがありますが、確実ではありません。だから製品サンプルを長期保管して変化を実際に見るのです。工場にはそうして保管されているサンプルが山ほどあるんですよ。


これはスペシャルで作った安定性を考えてないエンジンオイル。4週間で沈殿発生。2017全日本ロードレースでのみ使用 使う時期が確実にわかっていたので当時作りました。


これは製造から1年ほど経ったLUBIRD MOTO RACING 4T 10W-40 安定してますね。

あまり知られない事ですが製造においてはこんなことも常に行われているのです。
(今回の写真及び内容は以前にもFBで書いた内容と重複があります)